1️⃣この記事について
Microsoft Intuneを使うことで、Windowsコンピュータにdxecoデスクトップエージェント(以下、デスクトップエージェント)をインストールさせることが可能です。この記事ではその設定方法をご案内します。
前提として、本記事ではMicrosoft Intune基本設定(ユーザーおよびコンピュータの登録、組織要件に応じた構成など)がすでに完了し、Intuneを用いた管理運用が行われていることを想定しています。 ここでは、デスクトップエージェントのインストールに関する設定手順のみをご案内します。 それ以外の設定方法や詳細については、Microsoft Intuneの公式ドキュメントをご参照ください。
また、Intuneへのデバイス(WindowsPC)の参加はEntra Join/Entra Hybrid Join等、Intuneで管理されるユーザと同じユーザでログインする設定でデバイスがIntuneに登録されていることを前提としています(デバイスのみ登録しワークグループユーザでログインする設定は対象外です)
これは、下記のアプリの設定で[インストール単位]を[ユーザ]に設定した場合に機能するために必要です。
2️⃣インストーラのダウンロードとintunewinパッケージの作成
Intuneでインストーラを扱うために事前にインストーラを.intunewin形式のパッケージへの変換が必要です。ここではMicrosoftのIntune公式ドキュメントと同様の内容を説明しています。詳細は公式サイトを参照して下さい。
- パッケージ作成用の作業用フォルダ(ここでは例として C:\Temp\intune)を作成します
- Intuneの公式サイトから、Microsoft Win32 コンテンツ準備ツール(IntuneWinAppUtil.exe)をダウンロードして作業用フォルダに配置します
- .intunewinパッケージの出力フォルダを作成します(例として C:\Temp\intune\intunewin)
- パッケージソース用のフォルダ(例として C:\Temp\intune\dxeco-desktop-agent)を作成します
- この状態で以下のようなフォルダ構成を想定しています

- 以下のリンクから最新版のwindows版インストーラ、サンプルスクリプトをダウンロードしてパッケージソース用のフォルダに配置します

- 必要に応じて install.ps1 の内容を書き換えます。
書き換える場合や新しくファイルを作り直す場合は、ファイルエンコーディングがUTF-8 BOMになるように注意して下さい。
標準のinstall.ps1ではデスクトップエージェントをインストール後アプリ検出を自動で開始するようになっています。これを開始しないようにするにはinstall.ps1を編集し、以下の行を変更して下さい。
変更前
$enableUsageCollectionValue = "1"変更後
$enableUsageCollectionValue = "0"- コマンドプロンプトを開き、作業用フォルダ(C:\Temp\intune)に移動します。
cd C:\Temp\intune- IntuneWinAppUtil.exeを以下のコマンドラインで実行します
IntuneWinAppUtil.exe -c dxeco-desktop-agent -s install.ps1 -o intunewin- .intunewinパッケージの出力フォルダ(C:\Temp\intune\intunewin)にパッケージが作成されることを確認します

3️⃣Intuneでアプリの設定を作成
- Microsoft Intune管理センターにサインインし、[アプリ]に移動します。
- [プラットフォーム] > [Windows]に移動します。
- [作成] ボタンを選択し、[アプリの種類]で[Windowsアプリ(Win32)]を選択して[選択]からアプリを作成します。

- [アプリの追加]画面に遷移するので[アプリパッケージファイルの選択]を押すと右側にウィンドウが現れます。
[アプリパッケージファイル]の右側のフォルダボタンでダイアログを開き、上で作成したintunewinパッケージを選択します。
[OK]を押して進みます。

- [アプリ情報]タブで必須項目を編集します

名前: デスクトップエージェントであることが分かりやすいように名前を上書きします。
説明:デスクトップエージェントであることが分かりやすいように内容を上書きします。
発行元: 発行元を表す適当な文字列を入力します。
その他の項目は組織の要件に応じて自由に設定して下さい。
- [次へ]で進み[プログラム]タブに遷移します。

インストールコマンド: 以下を入力します。
powershell.exe -ExecutionPolicy Bypass -WindowStyle Hidden -File .\install.ps1アンインストールコマンド: 以下を入力します。
powershell.exe -ExecutionPolicy Bypass -WindowStyle Hidden -File .\uninstall.ps1インストールの処理: 必ず[ユーザ]を指定して下さい。
- [次へ]で進み[必要条件]タブに遷移します

オペレーティングシステムのアーキテクチャ: インストール対象の条件とするPCのアーキテクチャを選択して下さい
本ソフトウェアは、64bit OSの環境にて動作確認を行っております。
その他のアーキテクチャについては十分な検証を行っておらず、動作を保証いたしかねます。
最小なオペレーティングシステム: インストール対象の条件とするOSの最小バージョンを選択して下さい
本ソフトウェアは、Windows 11(バージョン 22H2) 以降の環境にて動作確認を行っております。
恐れ入りますが、それ以前のWindowsバージョンにつきましては、十分な検証を行っておらず、動作を保証いたしかねます。
- [次へ]で進み[検出規則]タブへ遷移します
[規則の形式]で[検出規則を手動で構成する]を選択し、[追加]を押すと右側にウィンドウが現れます

規則の種類: [ファイル]を選択します。
パス: 以下の内容を設定します。
%LOCALAPPDATA%\Programs\dxeco-desktop-agentファイルまたはフォルダ―: 以下の内容を設定します。
dxeco-desktop-agent.exe検出方法: [ファイルまたはフォルダ―が存在する]を選択します
64 ビット クライアント上で 32 ビット アプリに関連付ける: [いいえ]のまま変更しません。
[OK]を押して進みます。
- [次へ]で進み[依存関係]タブへ遷移します。
(この画面では特に設定を行いません)
- [次へ]で進み[置き換え]タブへ遷移します。
(この画面では特に設定を行いません)
- [次へ]で進み[割り当て]タブへ遷移します。デスクトップエージェントをインストールする対象のグループを[必須]に追加します。
- [次へ]で進み[確認と作成]タブへ遷移します。[作成]を押して設定の作成を完了します。
.intunewinパッケージのアップロードが開始され、完了すると準備完了となります。
4️⃣デスクトップエージェントのインストールを確認
上記の設定後Intuneが同期するタイミングでデスクトップエージェントのインストールが行われます。
アプリがPCにインストールされるタイミングは、Microsoft Intune側の各プラットフォームにおける同期間隔に依存します。
インストールの成否は以下の手順でInutune内で確認ができます。
- [アプリ]に移動します。
- [プラットフォーム] > [Windows]に移動します。
- 既に登録済みのデスクトップエージェントのインストール設定を検索し詳細を開きます。

- [モニター] > [ユーザのインストール状態]を開きます。
対象のユーザのインストール状態が「1」になっていればインストールは成功しています。(画面に結果が反映されるまでしばらく時間がかかることがあります)
